社会保険の加入手続き・代行

トップページ  >ニュース&ブログ  >労務管理

ニュース&ブログ

労務管理 - 記事一覧

平成22年度地域別最低賃金

平成22年10月より発効の各都道府県の地域別最低賃金が発表されました。

今回影響が大きいと思われるのは、東京、神奈川の最低賃金が800円を超えたことです。

東京はH22.10.24より821円、神奈川はH22.10.21より818円となります。

時給800円というのは、アルバイトの求人等でよく見かける金額でしたが、今後は東京、神奈川では、その金額では違法ということになってしまいます。もちろん、新規に雇用する人だけが対象となるわけではありませんので、現在在籍している方でも、今の時給が今後の最低賃金を下回る場合は、早急に見直しが必要になります。

アルバイトのような時給制の方についてはわかりやすいのですが、うっかり見逃してしまいそうなのが、月給制で手当が多い場合です。家族手当や通勤手当、精皆勤手当等は対象となりません。また、当然ながら残業代等も対象となりません。固定残業代として定額を支払っているような場合は、固定残業代を除いた金額で、最低賃金を超えているかどうかの計算をする必要があります。

都道府県別の最低賃金の金額や、月給制の場合の計算方法等の詳細は、厚生労働省が特設サイトを開いていますので、そちらをご確認ください。

厚生労働省 最低賃金制度

 

 

 

 

 

 


労働基準法の改正

労働基準法が一部改正され、平成22年4月1日から施行されます。

改正されるのは次の3点です。

1.月60時間を超える時間外労働の割増率の引き上げ

 (義務。中小企業は当分猶予あり)

2.月45時間を超える時間外労働の割増率の引き上げ

 (努力義務。企業規模にかかわらず適用)

3.年次有給休暇の時間単位の取得が可能に。

 (労使協定により導入)

 

以下、詳細です。

1.月60時間を超える時間外労働の割増率の引き上げ

現行の労基法では、時間外労働の割増率は一律25%ですが、改正後は、月60時間を超える時間外労働は、その超える部分については50%の割増率となります。

ただし、中小企業は当分の間猶予され、施行から3年後に改めて検討されることになっています。なお、猶予される中小企業は以下のとおり。事業所単位ではなく、企業単位。

小売業  資本金または出資総額5,000万円以下 または 労働者数50人以下

サービス業 資本金または出資総額5,000万円以下 または 労働者数100人以下

卸売業  資本金または出資総額1億円以下 または 労働者数100人以下

上記以外 資本金または出資総額3億円以下 または 労働者数300人以下

 

なお、労使協定により、月60時間を超える時間外労働を行った労働者に対し、法改正による引き上げ分(25%)の割増賃金の支払いに代えて、有給休暇を付与することもできます。この場合でも、従来の割増賃金25%分の支払いは必要です。また、有給休暇を付与することにしても、その労働者が実際に有休を取得しなかった場合には、割増賃金を支払わなければならなくなります。 

 

2.月45時間を超える時間外労働の割増率の引き上げ

36協定(時間外労働・休日労働に関する協定)を定める際に、時間外労働の限度基準である月45時間を超える時間外労働を行う場合は、あらかじめ労使で特別条項を定める必要がありますが、労基法では新たに以下の努力義務が設けられました。

① 特別条項付きの時間外労働協定では、月45時間を超える時間外労働に対する割増賃金率も定めること

② ①の率は法定割増賃金率(25%)を超える率とするように努めること

③ 月45時間を超える時間外労働をできる限り短くするように努めること

 

3.年次有給休暇の時間単位の取得が可能に。

現行では、年次有給休暇の時間単位の取得は認められていませんでしたが、改正後は、労使協定を締結すれば、年に5日分を限度として時間単位で取得できるようになります。時間単位で取得するか、日単位で取得するかは労働者が自由に選択することができます。

 

これらの詳細については、厚生労働省のHPに記載されています。

 


会社を設立したらやること

先週いただいたご質問です。

「会社を設立したが、社会保険などの手続きは何をすればいいのか」

 

1.まだ従業員を雇わず、役員しかいないとき

労働者がいないため、労働基準法や、労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きはありません。ただ、法人ですので社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入義務はあります。社会保険事務所で、健康保険・厚生年金保険新規適用の手続きをしてください。必要な書類は、登記簿謄本(履歴事項全部証明)、年金手帳などですが、事務所の賃貸契約書写し、出勤簿写し、被扶養者がいる場合は住民票や収入証明書が必要になる場合もあります。詳細は、本社を管轄する社会保険事務所にお問い合わせください。

 

2.従業員を雇ったとき

(1)労働基準法

①労働契約を結びます。

このとき、必ず労働条件を記載した書面(労働条件通知書)を労働者に渡さなければなりません。会社にもコピーを保管しておいてください。労働契約は口頭でも成立しますので「労働契約書」の作成は義務ではありませんが、会社側の押印しかない「労働条件通知書」よりも、労働者の署名・押印もある「労働契約書」を2通作成し双方保管した方が、後日のトラブルを避けるためには有効です。この場合、労働契約書には、労働条件通知書に定めなければならない事項を記載してください。

【労働条件通知書に必ず定めなければならない事項(書面明示)】

・労働契約期間

・就業場所

・従事すべき業務内容

・始業・就業の時刻

・所定労働時間を超える労働の有無

・休憩時間

・休日

・休暇

・交替勤務の場合はその要領

・賃金の決定方法・支払方法・締め日・支払日

・退職・解雇

・昇給の有無(パートタイマーの場合)

・退職手当の有無(パートタイマーの場合)

・賞与の有無

【会社に定めがある場合は、明示しなければならない事項(口頭明示で可)】

・退職手当の対象者・決定方法・計算方法・支払方法・支払時期

・臨時の賃金・賞与

・最低賃金額

・食事・作業用品の負担

・安全衛生

・職業訓練

・災害補償

・業務外の傷病扶助

・表彰の種類・程度

・制裁の種類・程度

・休職制度

②時間外・休日労働に関する協定届(36協定)

法定労働時間(一日8時間、週40時間。一部例外あり)を超えて、または法定休日(週に1日または4週に4日)に労働させるには、あらかじめ労使間で協定を結び、その内容を労基署に届出なければなりません。労基署に届出をする前に法定労働時間を超えた残業や休日出勤をさせてしまうのは違法行為ですので、人を雇ったらすぐに、その事業所を管轄する労働基準監督署に届出をしてください。2店舗あるような場合は、それぞれその店舗の管轄労基署への届出が必要です。

③適用事業報告

労働基準法が適用される事業所になったことを管轄の労基署に届け出ます。

④その他の協定

36協定以外にも、次の協定があります。必要なものがあれば締結してください。

【労基署への届出が必要なもの】

・1年単位の変形労働時間制に関する協定

・専門業務型裁量労働制に関する協定

・貯蓄金の管理に関する協定

・1ヶ月単位の変形労働時間制に関する協定(就業規則による場合もあります)

・事業場外みなし労働時間に関する協定(届出不要な場合もあります)

【労基署への届出は必要ないもの】

・フレックスタイム制に関する協定

・休憩時間の一斉付与適用除外協定

・年次有給休暇の計画的付与に関する協定

・年次有給休暇の賃金支払いに関する協定

・賃金控除に関する協定

・継続雇用制度の基準等に関する協定

・育児休業・介護休業に関する協定

・看護休暇に関する協定

⑤就業規則の作成・届出

就業規則の作成・届出義務が発生するのは、その事業所の従業員数が10人以上になったときです。1人雇い入れただけでは義務はありません。義務はありませんが、懲戒処分を行うには就業規則の定めが必要になりますので、早めの作成をお勧めします。ただし、就業規則で定めた労働条件を不利益に変更するには労働者の同意が必要になりますので、慎重に作成してください。

(2)労働安全衛生法

①雇入れ時の健康診断

労働者を雇入れた場合は、雇入れ時の健康診断の実施が必要です。健康診断はかならずしも所定労働時間内に行わなくてもかまいませんが、健康診断の費用は会社が負担してください。パートタイマーの場合は、1年以上の雇用が見込まれ、1日の所定労働時間と1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3以上の場合に、実施が義務となります。

(3)労災保険

事業所を管轄する労働基準監督署に保険関係成立届と労働保険概算保険料申告書を提出します。添付書類は、登記簿謄本(履歴事項全部証明)写しです。

(4)雇用保険

事業所を管轄するハローワークに、雇用保険適用事業所設置届、雇用保険被保険者資格取得届を提出します。確認のための書類として、労基署に提出した保険関係成立届の控、登記簿謄本(履歴事項全部証明)、事業実態証明書類(給与支払事務所開設届控、営業許可証、公共料金の領収書等)、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿、雇用契約書等がありますが、管轄により異なりますので、管轄のハローワークにお問い合わせください。

労災保険、雇用保険の保険料は、労基署に労基署に労働保険概算保険料申告書を提出すると渡される納付書を使って金融機関で納付します。

なお、建設業、港湾運送業、農林水産業等の二元適用事業の場合は、労災保険同様、ハローワークにも保険関係成立届、労働保険概算保険料申告書(赤・藤色の二色刷りの用紙)の提出が必要です。記載方法や保険料の計算方法が二元適用事業は複雑ですので、あらかじめ労基署、職安、社労士等にご相談ください。

(5)社会保険(健康保険・厚生年金保険)

社会保険事務所で健康保険・厚生年金保険新規適用届、保険料口座振替納付申出書、被保険者資格取得届、被扶養者(異動)届、国民年金第3号被保険者資格取得届等を提出します。パートタイマー等の場合、2ヶ月以上の雇用が見込まれ、社員の4分の3以上の労働時間・労働日数の場合は加入義務があります。(一部例外あり)

 

ここに書いたものは一般的なケースです。管轄や会社の業種、労働者の状況により当てはまらないケースもありますので、個別のケースについてはお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 


ネコナデ(リストラのこと)

1月1日から3日まで、全12話を一挙放映していたテレビドラマ「ネコナデ」にはまりました。2008年1月より放映されたものの再放送のようです。

小木茂光さん演じる一流IT企業の人事部長、鬼塚汰朗が主人公。バブルで膨れ上がった社員を5年間リストラし続け、社員の誰もに恐れられていた鬼塚部長が、一匹の猫を拾うことから徐々に変化していくというストーリーです。

実際に観るまでは、猫がかわいいだけの甘いストーリーだろうと思っていたのですが、そこはマイナー局の深夜ドラマ。なんともいえない妙なおかしみのあるドラマに仕上がっていました。毎回のタイトルも「人生の辻褄は、ずっと後から合ってくる」「分かってないのは自分だと認めたくない年頃」「自分の限界値の、意外な低さに気づく時」など、思わず考え込んでしまいます。

ただ、社会保険労務士としてこのドラマを見ると、「まずいでしょ、こんなリストラは」と思わざるを得ません。

ドラマですので、リストラの細かい手順などが描かれているわけではありません。しかし、リストラに遭った社員の涙や抵抗や怪文書を見る限り、円満に辞めてもらったとは思えません。どう見ても指名解雇か退職強要です。これが色々な手を尽くした後の最終手段であればかならずしもまずいとはいえませんが、この会社は同時に新入社員を入社させています。新入社員の人数は30人。しかも、久しぶりの新入社員というわけでもなく、それまでも毎年、新入社員はいたようです。会社に新入社員を入れられる体力があるならば、現在の社員を辞めさせる必要性が本当にあったのか、疑問です。

昨年後半から一気に不景気になり、今年はリストラが増えてくるのではないかと懸念されますが、整理解雇は通常の解雇とは違います。労働者側には何の責任もないのに、会社の都合で解雇されるわけですから、通常の解雇にくらべて高いハードルが設けられています。

整理解雇が許されるためには「整理解雇の4要件」といわれる4つの要件をすべて満たす必要があります。最近では、4要素として4つすべてを満たさなくても総合的に判断すればいいという説も出てきましたが、どちらにしても次の4要件が判断基準になることは間違いありません。

(1)整理解雇の業務上の必要性または経営的必要性の存在があること

(2)使用者が整理解雇の回避措置を講じたこと

(3)対象者の選定基準に合理性があること

(4)対象者や労働組合に説明をし、協議を尽くすこと

ドラマ「ネコナデ」では、まず(1)の整理解雇の業務上の必要性があったのか、という点でひっかかってきます。人員削減を進めながら、新規従業員の多数募集、大幅な昇給・賞与の支給、黒字経営、というような場合は、業務上の必要があったとは認められない可能性が高いといえます。

また、(2)の解雇回避努力義務についても関係しそうです。解雇はあくまでも最終手段ですので、解雇に至る前に、経費削減、新規採用停止、人事異動、残業削減、役員報酬削減、賞与不支給、希望退職者募集、期間雇用者の雇止め、派遣社員の削減等が行われることが一般的です。ドラマでは新規採用30名のうえ、ウィークリーマンションで宿泊研修、しかも空いた部屋を解約せず猫を飼っているわけですから(とはいえ会社にはもちろん内緒ですが)、これで解雇回避努力をしたとはいえないのではないでしょうか。

正しいか正しくないかというだけではなく、せっかくリストラで会社を立て直そうとしているときに、無茶なやり方をしてしまうと訴訟費用や判決までの未払い賃金、慰謝料等でかえって高くつき、時間もとられることになりかねません。30日前に予告さえすれば自由に解雇できるんだと考えている社長さんもいらっしゃいますが、それは単なる手続きのルールです。自由に解雇できるわけではありません。どうしてもやらざるを得ない場合には、手順を踏んで慎重に行っていただきたいものです。

 

 


定年が65歳までに義務化?

平成18年4月から、高年齢者雇用安定法が改正され、
65歳までの雇用継続が義務化されます。


続きを読む>>


社会保険労務士 池田事務所 
所長 池田理恵子

▼プロフィール

田舎で小学校の先生になろうとしていたのに、一転、舞台役者を目指し上京。その後、新聞配達員、生保の営業を経て、何故か社労士に。地味な仕事のようですが、意外に奥が深くて刺激的。日々楽しく仕事をやってます。

お問い合せ
  • 池田事務所・業務一覧
  • 良くあるご相談
  • 料金案内
  • お客さまの声
  • 所長コラム・ニュース
  • 総務・人事マニュアル

社会保険労務士
池田事務所
〒124-0024
東京都葛飾区
新小岩1-55-4-803
TEL:03-3656-4782
FAX:03-3656-3059