社会保険手続き - 記事一覧
介護保険料率の改定
- 05 3 2009
- 全国健康保険協会管掌の介護保険料率が、平成21年3月分より、従前の1.13%から1.19%に改定されます。被保険者負担分で見ると、0.03%(0.3/1000)高くなることになります。介護保険料率は、毎年3月に見直しが行われています。健康保険組合についても同じく3月か4月頃に一般保険料率や介護保険料率の見直しが行われる場合が多いため、注意が必要です。3月分の社会保険料改定は、一般的には翌月の4月に支払われる給与から保険料が変更されます。混乱される方も多いのですが、給与の締め日は関係ありません。月末締め翌月25日払いの会社も、月末締め当月25日払いの会社も、15日締め当月25日払いの会社も、4月25日に払われる給与から新しい保険料になります。健康保険や厚生年金保険の保険料が翌月控除なのは、健康保険法第167条と厚生年金保険法第84条に、事業主は前月の保険料を報酬から控除できるという定めがあるからです。しかし、現実には翌月控除ではなく、当月控除の会社もあれば、まれに翌々月控除の会社もあります。この場合は、会社のこれまでの処理に従います。当月控除の会社の場合は、3月に社会保険料の改定があると、3月に支給する給与から新しい保険料に変更しなければならないことになりますので、あまり余裕がありません。社会保険庁や健康保険組合からの通知は、翌月控除の会社を想定しているため、ぎりぎりに届きますので、気をつけておく必要があります。翌月控除の会社の場合、4月支給の給与計算には余裕がありますが、3月の時点で気にしておかなければならないこともあります。ひとつは3月に賞与が支払われる場合。決算賞与等、3月の賞与というのもよくありますが、賞与の保険料は翌月控除ではなく、その賞与額をもとにした標準賞与額に保険料率を掛けますので、新しい保険料率はすぐに反映します。もうひとつは、退職者の保険料を2か月分控除する場合です。給与が月末締め当月払の会社で、3月31日付退職者がいた場合等は、3月に支払う給与で、2月分と3月分の保険料を徴収することが多いかと思います。この場合は、2か月分の保険料のうち、2月分は旧料率、3月分は新料率で計算します。介護保険は3月、厚生年金は9月、雇用保険は4月に見直されることが多く、今後、健康保険料率は都道府県ごとに変わってくる予定ですので、気をつけておかなければならないですね。
会社を設立したらやること
- 11 1 2009
先週いただいたご質問です。
「会社を設立したが、社会保険などの手続きは何をすればいいのか」
1.まだ従業員を雇わず、役員しかいないとき
労働者がいないため、労働基準法や、労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きはありません。ただ、法人ですので社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入義務はあります。社会保険事務所で、健康保険・厚生年金保険新規適用の手続きをしてください。必要な書類は、登記簿謄本(履歴事項全部証明)、年金手帳などですが、事務所の賃貸契約書写し、出勤簿写し、被扶養者がいる場合は住民票や収入証明書が必要になる場合もあります。詳細は、本社を管轄する社会保険事務所にお問い合わせください。
2.従業員を雇ったとき
(1)労働基準法
①労働契約を結びます。
このとき、必ず労働条件を記載した書面(労働条件通知書)を労働者に渡さなければなりません。会社にもコピーを保管しておいてください。労働契約は口頭でも成立しますので「労働契約書」の作成は義務ではありませんが、会社側の押印しかない「労働条件通知書」よりも、労働者の署名・押印もある「労働契約書」を2通作成し双方保管した方が、後日のトラブルを避けるためには有効です。この場合、労働契約書には、労働条件通知書に定めなければならない事項を記載してください。
【労働条件通知書に必ず定めなければならない事項(書面明示)】
・労働契約期間
・就業場所
・従事すべき業務内容
・始業・就業の時刻
・所定労働時間を超える労働の有無
・休憩時間
・休日
・休暇
・交替勤務の場合はその要領
・賃金の決定方法・支払方法・締め日・支払日
・退職・解雇
・昇給の有無(パートタイマーの場合)
・退職手当の有無(パートタイマーの場合)
・賞与の有無
【会社に定めがある場合は、明示しなければならない事項(口頭明示で可)】
・退職手当の対象者・決定方法・計算方法・支払方法・支払時期
・臨時の賃金・賞与
・最低賃金額
・食事・作業用品の負担
・安全衛生
・職業訓練
・災害補償
・業務外の傷病扶助
・表彰の種類・程度
・制裁の種類・程度
・休職制度
②時間外・休日労働に関する協定届(36協定)
法定労働時間(一日8時間、週40時間。一部例外あり)を超えて、または法定休日(週に1日または4週に4日)に労働させるには、あらかじめ労使間で協定を結び、その内容を労基署に届出なければなりません。労基署に届出をする前に法定労働時間を超えた残業や休日出勤をさせてしまうのは違法行為ですので、人を雇ったらすぐに、その事業所を管轄する労働基準監督署に届出をしてください。2店舗あるような場合は、それぞれその店舗の管轄労基署への届出が必要です。
③適用事業報告
労働基準法が適用される事業所になったことを管轄の労基署に届け出ます。
④その他の協定
36協定以外にも、次の協定があります。必要なものがあれば締結してください。
【労基署への届出が必要なもの】
・1年単位の変形労働時間制に関する協定
・専門業務型裁量労働制に関する協定
・貯蓄金の管理に関する協定
・1ヶ月単位の変形労働時間制に関する協定(就業規則による場合もあります)
・事業場外みなし労働時間に関する協定(届出不要な場合もあります)
【労基署への届出は必要ないもの】
・フレックスタイム制に関する協定
・休憩時間の一斉付与適用除外協定
・年次有給休暇の計画的付与に関する協定
・年次有給休暇の賃金支払いに関する協定
・賃金控除に関する協定
・継続雇用制度の基準等に関する協定
・育児休業・介護休業に関する協定
・看護休暇に関する協定
⑤就業規則の作成・届出
就業規則の作成・届出義務が発生するのは、その事業所の従業員数が10人以上になったときです。1人雇い入れただけでは義務はありません。義務はありませんが、懲戒処分を行うには就業規則の定めが必要になりますので、早めの作成をお勧めします。ただし、就業規則で定めた労働条件を不利益に変更するには労働者の同意が必要になりますので、慎重に作成してください。
(2)労働安全衛生法
①雇入れ時の健康診断
労働者を雇入れた場合は、雇入れ時の健康診断の実施が必要です。健康診断はかならずしも所定労働時間内に行わなくてもかまいませんが、健康診断の費用は会社が負担してください。パートタイマーの場合は、1年以上の雇用が見込まれ、1日の所定労働時間と1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3以上の場合に、実施が義務となります。
(3)労災保険
事業所を管轄する労働基準監督署に保険関係成立届と労働保険概算保険料申告書を提出します。添付書類は、登記簿謄本(履歴事項全部証明)写しです。
(4)雇用保険
事業所を管轄するハローワークに、雇用保険適用事業所設置届、雇用保険被保険者資格取得届を提出します。確認のための書類として、労基署に提出した保険関係成立届の控、登記簿謄本(履歴事項全部証明)、事業実態証明書類(給与支払事務所開設届控、営業許可証、公共料金の領収書等)、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿、雇用契約書等がありますが、管轄により異なりますので、管轄のハローワークにお問い合わせください。
労災保険、雇用保険の保険料は、労基署に労基署に労働保険概算保険料申告書を提出すると渡される納付書を使って金融機関で納付します。
なお、建設業、港湾運送業、農林水産業等の二元適用事業の場合は、労災保険同様、ハローワークにも保険関係成立届、労働保険概算保険料申告書(赤・藤色の二色刷りの用紙)の提出が必要です。記載方法や保険料の計算方法が二元適用事業は複雑ですので、あらかじめ労基署、職安、社労士等にご相談ください。
(5)社会保険(健康保険・厚生年金保険)
社会保険事務所で健康保険・厚生年金保険新規適用届、保険料口座振替納付申出書、被保険者資格取得届、被扶養者(異動)届、国民年金第3号被保険者資格取得届等を提出します。パートタイマー等の場合、2ヶ月以上の雇用が見込まれ、社員の4分の3以上の労働時間・労働日数の場合は加入義務があります。(一部例外あり)
ここに書いたものは一般的なケースです。管轄や会社の業種、労働者の状況により当てはまらないケースもありますので、個別のケースについてはお問い合わせください。
事業所の社会保険加入手続きが簡略化
- 02 10 2006
平成18年10月より、事業所がはじめて社会保険に加入するとき(社会保険新規適用)の添付書類が、全国統一となり、簡略化されました。これまでは、事務所の賃貸借契約書、源泉所得税関係の書類、営業許可証、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿等々たくさんの書類が必要でしたので、整備するのに時間がかかっていました。これが、今後は原則として添付書類は商業登記簿謄本(全部事項証明書)のみとなります。
ただし、雇用保険の添付書類は変更ありませんので、雇用保険と社会保険に同時に加入する場合は、手間は変わらないかもしれません。
出産育児一時金の医療機関受取代理
- 29 9 2006
平成18年10月2日より出産育児一時金の受取方法の選択肢が増え、医療機関が受取代理人になれることになりました。これまでは、出産後の請求であるために支払に時間がかかり、病院への出産費用等の支払いを被保険者がいったん立て替えなければならないという不都合がありました。その解決策として、出産費貸付制度がありました。社会保険協会に24万円までの金額で、無利子で貸付を受け、出産後、社会保険協会が代理人として出産育児一時金を受け取り、残額が被保険者に支払われるというものです。















