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2009年3月の記事一覧

雇用保険法改正(平成21年3月31日施行)

 先日、雇用保険法改正案が審議中と書きましたが、3月27日の参院本会議で成立しました。当初平成21年4月1日を施行日としていましたが、1日繰り上げるだけで雇用保険が受給できる失業者が増えるというので、最終的には平成21年3月31日が施行日となりました。

 主な改正点は次のとおりです。

・受給要件緩和と給付日数の拡充
 雇止めによる離職者の場合、賃金支払基礎日数11日以上の月が6ヶ月以上あれば受給資格を満たすことになりました。(これまでは、一部を除き、12ヶ月以上必要でした)
 また、3年間の暫定措置ではありますが、雇止めによる離職者の場合は、給付日数が解雇等による離職者(特定受給資格者)と同様に手厚くなりました。

・再就職困難者の給付日数延長
 3年間の暫定措置として、解雇等や雇止めによる離職者で、特に再就職が困難だと認められた方については、失業給付の日数が60日間延長されます。

・雇用保険加入要件緩和
 これまで、「1年以上の雇用見込みがあり、且つ、週所定労働時間20時間以上」というのが雇用保険の加入要件でしたが、「6ヶ月以上の雇用見込みがあり、且つ、週所定労働時間20時間以上」に緩和されました。

・雇用保険料率の引き下げ
 先日お知らせしたとおり、平成21年度に限り、雇用保険料率が1.2%から0.8%に引き下げられます。

 その他の改正点として、再就職手当や常用就職支度金の給付率引き上げや要件緩和があります。また、平成22年4月1日施行で、育児休業給付の見直しがあります。平成22年4月1日以降に育児休業を開始した方からは、これまで育児休業中と職場復帰後に分けて支給されていた育児休業給付が、全額育児休業中に支給されることになります。

 詳細については厚生労働省のHPでご確認ください。



労働保険料率の改定

 先日、介護保険料率の改定についてお知らせしましたが、H21.4に労働保険についても料率の改定があります。

1.労災保険料率改定

 平成21年4月1日より、労災保険の料率が改定されます。鉱業や製造業の一部で上がりますが、ほとんどの業種は下がります。例えば飲食業や卸売業、小売業が平成20年度は1000分の5だったのが、平成21年度は1000分の4、その他の各種事業では1000分の4.5から1000分の3になります。
 詳細については、厚生労働省のHPをご確認ください。

2.雇用保険料率改定

 雇用保険料率については、平成21年度に限り引き下げられる予定ですが、雇用保険法改正案は3月10日に衆議院本会議で審議入りしたところで、現時点ではまだ成立していません。
 法律案通りに成立した場合は、下記の保険料率になります。

一般の事業 〔旧〕1000分の15 (うち被保険者負担1000分の6)
        〔新〕1000分の11 (うち被保険者負担1000分の4)

農林水産・清酒製造 〔旧〕1000分の17 (うち被保険者負担1000分の7)
             〔新〕1000分の13 (うち被保険者負担1000分の5)

建設の事業 〔旧〕1000分の18 (うち被保険者負担1000分の7)
        〔新〕1000分の14 (うち被保険者負担1000分の5)


 思えば、平成19年の雇用保険料率改定のときも、給与計算の時期になっても料率が決定せず、やきもきしたものでした。今年度は早く成立してくれるといいのですが。


介護保険料率の改定

全国健康保険協会管掌の介護保険料率が、平成21年3月分より、従前の1.13%から1.19%に改定されます。被保険者負担分で見ると、0.03%(0.3/1000)高くなることになります。


介護保険料率は、毎年3月に見直しが行われています。健康保険組合についても同じく3月か4月頃に一般保険料率や介護保険料率の見直しが行われる場合が多いため、注意が必要です。

3月分の社会保険料改定は、一般的には翌月の4月に支払われる給与から保険料が変更されます。混乱される方も多いのですが、給与の締め日は関係ありません。月末締め翌月25日払いの会社も、月末締め当月25日払いの会社も、15日締め当月25日払いの会社も、4月25日に払われる給与から新しい保険料になります。

健康保険や厚生年金保険の保険料が翌月控除なのは、健康保険法第167条と厚生年金保険法第84条に、事業主は前月の保険料を報酬から控除できるという定めがあるからです。しかし、現実には翌月控除ではなく、当月控除の会社もあれば、まれに翌々月控除の会社もあります。この場合は、会社のこれまでの処理に従います。当月控除の会社の場合は、3月に社会保険料の改定があると、3月に支給する給与から新しい保険料に変更しなければならないことになりますので、あまり余裕がありません。社会保険庁や健康保険組合からの通知は、翌月控除の会社を想定しているため、ぎりぎりに届きますので、気をつけておく必要があります。

翌月控除の会社の場合、4月支給の給与計算には余裕がありますが、3月の時点で気にしておかなければならないこともあります。

ひとつは3月に賞与が支払われる場合。決算賞与等、3月の賞与というのもよくありますが、賞与の保険料は翌月控除ではなく、その賞与額をもとにした標準賞与額に保険料率を掛けますので、新しい保険料率はすぐに反映します。

もうひとつは、退職者の保険料を2か月分控除する場合です。給与が月末締め当月払の会社で、3月31日付退職者がいた場合等は、3月に支払う給与で、2月分と3月分の保険料を徴収することが多いかと思います。この場合は、2か月分の保険料のうち、2月分は旧料率、3月分は新料率で計算します。

介護保険は3月、厚生年金は9月、雇用保険は4月に見直されることが多く、今後、健康保険料率は都道府県ごとに変わってくる予定ですので、気をつけておかなければならないですね。


社会保険労務士 池田事務所 
所長 池田理恵子

▼プロフィール

田舎で小学校の先生になろうとしていたのに、一転、舞台役者を目指し上京。その後、新聞配達員、生保の営業を経て、何故か社労士に。地味な仕事のようですが、意外に奥が深くて刺激的。日々楽しく仕事をやってます。

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